高級住宅街の城南五山とは?
城南五山(じょうなんござん)とは、東京の城南地区にある高台5ヶ所(八ッ山、御殿山、島津山、池田山、花房山)の総称です。
昭和期以降からの新興高級住宅街として山手線の内側、品川駅から目黒駅にかけての地域にあります。
八ッ山(やつやま)
現在の港区高輪3・4丁目付近の高台エリアです。
名前の由来は、以前この土地が、
・東京湾に突き出すような八つの岬があったため
・八つの大名屋敷があったため
・谷山(やつやま)村の一部だったことから谷山が「八ッ山」に転化した
など諸説あります。
八ッ山にはかつて岩崎家(三菱財閥の創業者一族)の別邸で、現在では三菱グループの施設となっている開東閣があります。
御殿山(ごてんやま)
現在の品川区北品川3・4・5・6丁目付近の高台エリアです。
御殿山の由来は、江戸時代に徳川家康が鷹狩の折りに休んだ品川御殿があったことからその名が付けられたそうです。
昔は東京湾を望む絶景の高台で、また江戸後期には桜の名所として庶民の行楽地としても親しまれていたそうです。
1947年(昭和22年)にはこの土地に東京通信工業株式会社(ソニーの前身)が70坪の工場を建て、ソニー創業の地として知られています。
それからソニーはちょうど60年後の2007年に本社を港区港南に本社を移転し、跡地にはガーデンシティ品川御殿山、御殿山SHビル、プライムメゾン御殿山EAST・WEST、御殿山の丘公園が建てられ、一帯の都市再開発におけるランドスケープデザインが、2013年度グッドデザイン賞を受賞しています。
島津山(しまづやま)
現在の品川区東五反田1・3丁目付近の高台エリアです。
島津山の由来は、明治時代に旧鹿児島藩主の島津公爵邸があったからことからその名が付けられたそうです。
邸宅では陸海軍の将星等や東郷平八郎等の政府高官が集まる華やかなパーティが開かれ、大正天皇・皇后さまも訪問されたことがあったそうです。
ところが昭和初期の金融恐慌で島津家は財政難を受け、さらに戦後には空襲の被害は免れたものの邸宅の維持が困難となり、所有権は日本銀行に移り、その後1946年(昭和21年)に清泉女子大学が購入しました。
現在もイギリス人建築家ジョサイア・コンドルにより設計されたイタリア・ルネサンス様式の島津公爵邸宅は清泉女子大学内にあり、階段の手摺や暖炉の彫刻、天井の漆喰装飾やステンドグラスは、ほぼ当時のままの姿で残されており、学生たちに学びの場として現在も使用されています。
島津山エリア内の住宅街は高台の地形に合わせ、玄関に階段がある戸建て住宅が多く並んでいます。
桃〇郎侍を演じられていた大物芸能人が住んでいるとの噂があるエリアです。
池田山(いけだやま)
現在の品川区東五反田4・5丁目付近の高台エリアです。
池田山の由来は、江戸時代に備前岡山藩の池田家の下屋敷があり、明治時代にも華族の侯爵家となった池田家の邸宅があったことからその名が付けられたそうです。
池田山には上皇后美智子さまのご実家・正田邸もありましたが、現在では生家跡地には「ねむの木の庭」という区立公園が整備されています。
公園名の由来は美智子さまが高校生時代に作られた「ねむの木の子守歌」という詩に由来しているそうです。
また、池田家下屋敷跡の奥庭部分を整備した和風庭園である池田山公園もあり、ゆとりのある住環境が整う高級住宅街として都内屈指のブランドエリアとなっています。
クイズ番組などの司会をされている大物芸人が推定4億円の戸建てを建てたとの噂があるエリアです。
また、IKEDAYAMAというオシャレなカフェがありお勧めです♪
https://www.royal-home.net/2021/02/25/ikedayama/
花房山(はなぶさやま)
現在の品川区上大崎3丁目付近の高台エリアです。
花房山の由来は、明治・大正期に外交官や「日本赤十字社」社長として活躍した花房義質(よしもと)の別邸があったことからその名が付けられたそうです。
昔は播磨国三日月藩の森家(森蘭丸の一族)の上屋敷があったが、明治維新後は空き地になり、1899年(明治32年)に花房子爵がこの地で屋敷を構え、現在も山手線沿いの道路に「花房山通り」の名称がつけられています。
花房邸宅の跡地にはコロンビア大使館が建ち、現在も敷地内には花房家の名残りの日本庭園が残っています。
春にはJR山手線の車窓から綺麗なピンク色の桜並木が楽しめます。
いかがでしたか?
ちなみにロイヤルホームは池田山や島津山がある東五反田エリアではなく、西五反田にございます。
弊社では城南エリアはもちろんのこと、東京都内の賃貸や売買を得意とする不動産会社です。
皆様のご来店・ご相談、心よりお待ちしております。